【テーマ】病期に応じた変形性膝関節の評価と治療 ー膝OAをトータルに捉えるー
【日 時】平成27年1月24日(土)〜25日(日)
【講 師】
石井 慎一郎 先生(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 教授)
浮橋 明洋 先生(こが整形外科クリニック リハビリテーション科)森口 晃一 先生(済生会八幡総合病院 リハビリテーション科)
【参加者】延べ122名
【報 告】
今回は,臨床で遭遇することの多い「変形性膝関節症」について2日間学びました。
初日は石井先生による膝OAを捉えるための「バイオメカニクス」について。過去から現在までの研究を通して,現象の解明に対する多くのヒントを頂きました。
石井先生の話は何度聞いても分かり易く,その都度様々なヒントが得られます。
講義の合間にはデモンストレーションも行って頂きました。
石井先生の講義を少しでも多く吸収しようと,受講生の資料にはびっしりとメモが...
個人的にも経験がありますが,石井先生の話を聞くと,次の日の臨床に早く出たくなります。
それぐらい講義が面白く,かつ有益であるということなのだと思います。
実際の臨床はそう簡単にはいかず,葛藤の繰り返しなのですが...
ただ,だからこそ,石井先生の講義はリピーターが増えるのでしょうね。
石井先生にはタイトなスケジュールの合間を縫って,お越しいただきました。
MNS Holdingsでは,また4月にも石井先生にご登場いただきます!
2日目はこが整形の浮橋先生による「膝OAの保存療法」についてです。
臨床で多く遭遇する膝OAの保存療法について,その病態の捉え方と臨床で実践する評価に重きを置いて講義を行っていただきました。
おおよその傾向を把握しつつも,最終的には1人1人の「特徴(特性)」を見出していくことが大事であることを講義の中では強調されていました。そのためのポイントについてもデモを通して実践していただきました。
資料の内容も濃く,帰ってからの復習に役立ちそうな情報も多く提供して頂きました。
そして,2日目の午後は膝OAに対する最新の手術法と理学療法について済生会八幡総合病院の森口先生に講義を行っていただきました。
手術に関する最新の知見と術後管理の重要性について講義を行って頂きました。
失敗から学べる多くの経験があることを実体験を交えてお話頂きました。
医療に担うものの責務〈リスク管理〉も考えさせられました。
講義の合間には実技も行っていただき,皆さん真剣に取り組んでいました。
的確なアドバイスと触診の重要性についても実技の中に教えていただきました。
カメラ目線で何か言いたげな森口先生。
臨床だけでなく,研究にも熱心に取り組んでいる先生で,臨床で行っていることをしっかりと院内で検証されている姿勢が印象的でした。
膝関節のバイオメカニクスから始まり,保存療法における理学療法のポイント,手術と術後の理学療法と,病期に応じて様々な知見を学べる3日間となりました。
学んだことを明日からの臨床で実践していきたいと思います。
参加された皆さん,講師の先生方,ありがとうございました。
(文責:田中 創)